
プロテインを愛用している方や、競技力向上のためにサプリメントを活用しているアスリートの方は必須アミノ酸という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
必須アミノ酸という言葉は知らなくても、アミノ酸という言葉は聞いたことがある人がほとんどではないでしょうか。実は、アミノ酸は全部で20種類あり、その中の9種類は体内で合成できず、この9種類のことを必須アミノ酸と呼びます。体内で合成できないので食べることで補う必要があります。
必須アミノ酸は健康を維持するのはもちろんのこと、体に激しい負荷がかかるアスリートにとって欠かすことのできない栄養素です。今回はこの必須アミノ酸の働きと、必須アミノ酸を手軽に補える大豆プロテインの関係について解説していきます。
必須アミノ酸の働きとアミノ酸スコアとは!?
冒頭で説明した通り、必須アミノ酸は体内で作ることができないため、動植物を食べることで補う必要があります。また、9種類のうち1種類でも欠けていると残りの8種類は役に立たず、成長障害や栄養障害に繋がってしまいます。
以下の図がイメージしやすいと思いますが、リジンという必須アミノ酸が欠けていることで、残りの8種類もリジンの量まで捨てられてしまいます。
このような必須アミノ酸の特性から考えられたのがアミノ酸スコアです。アミノ酸スコアはタンパク質の栄養価を表す方法で、必須アミノ酸のバランスを示し、最もバランスの良い状態を100として数値化しています。
例えば、プロテインの原料となる牛乳や大豆はアミノ酸スコアが100です。また、卵、鮭、アジ、鶏肉などもアミノ酸スコアが100です。一方で、精白米は65、食パンは44などとなっています。他の食品についても知りたいという方は「アミノ酸スコア 100 食品」などで検索してみてください。
余談ですが、ネズミを使ったある実験では、必須アミノ酸を含まない十分な量のエサを与えた場合(ビタミンやミネラルなども豊富に含まれるエサ)、ネズミは一向に成長しなかったそうです。一方で、全く同じエサに必須アミノ酸を加えた場合、ネズミは成長したそうです。
必須アミノ酸の種類を知ろう
さて、9種類ある必須アミノ酸のそれぞれの働きは以下のようになっています。ここで説明したもの以外の効果ももちろんあります。
必須アミノ酸 | 効果 |
イソロイシン | 筋肉の分解を抑えて筋肉のエネルギーに活用される。 |
スレオニン(トレオニン) | コラーゲンの材料となり、成長を促進する作用がある。 |
トリプトファン | 睡眠、鎮静作用を持ち、成長ホルモンの分泌に欠かせない。 |
バリン | 筋肉の合成/回復に関係し、脳内の神経伝達物質を活性化させる。 |
ヒスチジン | 子供にとってのみ必須アミノ酸。満腹中枢に働きかける食欲抑制の効果と交感神経に働きかける脂肪燃焼の効果がある。 |
フェニルアラニン | 食欲抑制の作用があり、コラーゲンの材料になる。 |
メチオニン | 肝機能や腎臓の回復作用があり、コレステローチの減少作用、解毒作用などがある。 |
リジン(リシン) | カルシウム吸収に必要。また脂肪酸を燃焼させるためのカルニチンを合成させるための材料である。 |
ロイシン | 必須アミノ酸の中で最も必要量が多く、筋肉の分解を抑制し筋肉のエネルギー源となる。 |
また、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類はBCAAと呼ばれ、特に多くのサプリメントに使われています。BCAAはハードな運動をするアスリートには欠かせない効用があり、世界中で注目されています。
ソイプロテインは必須アミノ酸が豊富
ここまでで必須アミノ酸の重要性は理解していただけたでしょうか?
もともとプロテインはタンパク質を摂取するための補助食品ですが、必須アミノ酸を豊富に含むのが大豆を原料に作っているソイプロテインです。ソイプロテインはアミノ酸スコアが100であるのはもちろんのこと、残りのアミノ酸(非必須アミノ酸)も豊富に含まれているという特徴があります。
それぞれのアミノ酸の効果に注目して作られたアミノ酸サプリは必ずしも必須アミノ酸がバランスよく配合されているわけではないので単独ではなく他のものと一緒に摂取することがおすすめです。その点、ソイプロテインはアミノ酸がバランスよく入っているので、単独で摂取しても全く問題ありません。
また、ソイプロテインはダイエット中に飲むものとしても優秀です。カロリーが低いのはもちろんのこと、ダイエット中に不足しがちなタンパク質/ビタミン/ミネラルなどの栄養素を手軽に補給できます。ダイエット目的でソイプロテインを飲んでみたいという方は以下の記事を参考にしてください。
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